退職したいと言われたら手遅れです、普段から出来る2つのこと

こんにちは、さっこいチャンです。

リーダーにとって部下から退職したいと言われたら、ショックですよね。
「今まで一生懸命育ててきたのに振り出し・・」「後任はすぐに見つかるだろうか」
「業務負担はどうしようか」という声が聞こえて来そうです。


退職をしたいと部下がハッキリ言ってきたら、
もう手遅れだと思って下さい。

今までに部下が出してきた、たくさんのサインを見逃してきた結果です。

そうならないために、今日は知っておきたい2つの知識と、
普段からできる2つの対策をお伝えしますね。良かったら参考にしてみて下さいね。

2つの知識

①人が辞めた時の損失

人が1人辞めると、実は会社にとって大きな損失があります。
金額に換算すると、その額1,000万以上と言われています。恐ろしい額ですよね。
人を定着させることが、企業にとってどれほど大切かと思ってしまいますよね。

主に人が辞めると下記の損失があると言われています。
それは、金額・知識・他のメンバーへの影響など多岐に渡ります。

1. 採用コスト: 新たに人を採用するために、求人広告の費用や採用プロセスにかかるコスト。

2.トレーニングコスト: 新人のトレーニングが必要であり、時間とリソースが必要。
3.生産性の低下: 辞めたメンバーのポジションが一時的に埋まらない場合、他のメンバーがその仕事をカバーしなければならないため、生産性の低下。
4.失われた経験と知識: 辞めたメンバーが持っていた業務に関する経験と知識が失われることで、業務効率性の低下。
5.顧客関係の損失: 辞めたメンバーが顧客との関係を築いていた場合、その関係が損なわれる可能性。
6.運用の中断: 新人が適切なトレーニングを受けるまでの間、業務の運用が一時的に中断される可能性。

②人が辞めるまでの意思決定プロセス

人は何もないのに、急に退職したいと言ってくることはありません。

ここでは、「退職」と結論づけるまでの意思決定の理論をお伝えしますね。
下記の図をご覧いただくと分かりやすいかと思います。
ヒルトンの意思決定モデル:認知的不協和理論

人は誰でも生きてきて「願望、今までの経験、興味、能力、価値観、職業観」を持っています。
これを「内的要素」と呼びます。この内的要素があって、人が人として存在しています。
この内的要素に対して、何らかの新しい事実を「外的要素」と呼びます。

人は「不快を感じる外的要素」に出会ったとき、
①内的要素を変えられるか検討します
②変えられないと思った場合、別の方向性を模索します。 ( 例えば、退職 ) です。

大切なのは、部下がこの不協和を感じている状況をリーダーがいち早く感じ取ることです。
遅くなればなるほど、不協和に向けて人は行動し、退職するという意思決定を下します。
上記①の内定要素を検討している段階で気づくと、退職を防げる確率が更に高まります。

2つの対策

①不協和を察知する

では、不協和をどうやって感じ取るのか?下記を参考にしてみて下さい。

1回ではなく、繰り返し言っている言葉に注目する
繰り返し言う言葉があれば見逃してはいけません。
それは、気づいて欲しい・聞いて欲しいというサインなのです。
注意して欲しいのは、1回だけで心配しすぎて聞いてしまうと
特に何気なく言った言葉なのに、変に悩み始めてしまいます。
コツは何度も言う言葉に注目です。

普段の姿勢が、前屈みでいることが多い
→人は元気があれば姿勢に表れます。前屈みであったり、以前よりも動きが鈍くなったら感じ取って下さい。

色々やる事があるのに、1人1人をそんなに見てられないよという方は、
部下の気持ちを月に1回で良いので聞いてみて下さい。
これは、リーダーへの信頼感も増しますし、心の内の変化に気付いてあげられる有効な方法です。

②不協和を修正していく

最後に、不協和に気づいてあげられたら、1対1でしっかり話す場を作って下さい。
不協和という困っている出来事や、部下のモヤモヤした気持ちに
解決策を一緒に考えてみて下さい。


この時に注意して欲しいのは、
・「大丈夫だよ!」など楽観的に言いすぎない。大丈夫じゃないので悩んでいるのです。
・絶対にその悩みを小さい事として捉えたり、根性論で片づけない。


出来れば、構造的に解決策を出してあげると部下も安心できると思います。
「構造的に解決する」関連記事は下記です。

いかがでしたでしょうか?このステップで、退職率が下がります。
是非、知識を理解して、普段から部下を気にしてみて下さいね。

今回、ご紹介した方法も、聞く力の知識に入ってきます。
「聞く力」とは、周りとの関係性も変える高いスキルだと思います。

それでは、今回はこちらで失礼します。では、また。