【体験談】この方法で退職を防ぎました、手順公開

こんにちは、さっこいチャンです。

先日、「部下が退職したい、たった1つの基本の対処法」という記事を書きましたが
今回は退職を防いだ実体験を書いていきたいと思います。

私の仕事は、退職の申し出を受け、話を聞きに行き、防ぐこともミッションとされています。
退職の理由は、十人十色で同じ人はいません。
その中でも、止められそうだなと思う退職理由と、もう無理だなと思う退職理由があります。

今回は、止められそうだなと思った退職理由で、実際に防ぎ、尚且つ今後も困らないように
体系的に解決した実体験になります。
解決するのに3日間を要しました。

登場人物

登場人物は、20年以上のベテラン社員、現場配属1年の新人社員、さっこいチャンの3人です。

話の概略


それは、ある日1本の電話から始まりました。

ベテラン社員
ベテラン社員

新人社員がやる気ないし、仕事を覚えようと頑張る姿勢もないので、職場異動を検討願いたい。

さっこいチャン
さっこいチャン

改めて、詳しくお話聞かせて下さい。

ベテラン社員の話の内容

・1年近く経つのに、まともに任せられる業務が1つもない。

・分からないのなら聞く姿勢を持つべきだが、全く聞いてこないし、話しかけても反抗的な態度で返してくる。

・割り振った仕事が全然進んでいない。

・この職場の業務が合っていないと思う。本人のためにも、違う職場へ異動させた方が良い。

次に、新人社員へ話を聞きに行くことにしました。
※ここで、注意したいことは内輪もめの場合、一方の話だけ聞くのではなく、必ず両方から平等の目線で話を聞くことが解決への道につながります。

さっこいチャン
さっこいチャン

ベテラン社員さんから、連絡があったのですが一度話を聞かせてもらえますか?

新人社員
新人社員

連絡ありましたか、、、分かりました。

新人社員の話の内容

・業務が全く分からない。業務の基礎を教えてくれれば良いのに何も説明がない。

・分からないところが、分からないので質問できない。

・ベテラン社員の口調が強く責められている感じがして、聞けない。

・自分でもこの仕事があっていると思わないので、退職して自分を見つめ直したい。

2人の話しから分かったこと

・「質問してこない」、「質問できない」という言葉から、2人はかなりコミュニケーションがとれていないです

・ベテラン社員からは、「やる気ない」と見られているが、新人社員としては、「分からないから質問できない」
・ベテラン社員からは、「反抗的な態度」、それに対して、新人社員は「責められるから反抗する」

・ベテラン社員は、どちらかというと「見て覚えろ」というスタンスで懇切丁寧に教えていなかった。
・新人社員は、本当に業務が難しくて分かっていない。

3人で話し合いの場を設ける

こういった内輪もめの場合は、間に入り当人同士で話し合ってもらうことが大事です。
そして、当人が当人の言葉で話すことが必要です。それは、言葉1つ違うと、意味合いが変わってきます。別の言葉を使うと話の方向性が変わってきて解決が遅れます。

新人社員は、口調が強いベテラン社員のことを怖がっていました。
一方、ベテラン社員は開口一番怒ったような態度から始まりました。

ベテラン社員
ベテラン社員

覚える気がないのであれば、別の職場へ行った方が良いと思う。(怒)

新人社員
新人社員

僕もそう思います。自分を見つめ直すために、退職します。

さっこいチャン
さっこいチャン

(え・・・初めからこの流れ・・・この退職理由は防げる!)

さっこいチャン
さっこいチャン

新人社員さん、まずは思っている事をベテラン社員さんに話してみましょう

新人社員は、怖がりながらも思っている事をベテラン社員に話し始めました。

話し合いは3時間に及び、お互いに思い込みがあったことが分かりました

・ベテラン社員は口調が強い性格なだけで、新人社員を全く責めていなかった。
ただ新人社員の無反応が疑問で「どうしてか知りたい」という気持ちから強くなってしまった節はあった。

ここで新人社員は、自分が責められていなかったことが分かりました。(思い込みの解除)

・ベテラン社員からは反抗的な態度に見えるという指摘を受け、新人社員は「言い返してしまってすみませんでした。」と謝りました。
➡ここで新人社員は、言い返しはしたが自分がそこまで反抗的な態度だったとは思っていなかった。

➡ここでベテラン社員は、自分がそんなに強い口調だったと初めて知った。

解決への整理

①お互いの態度で直すポイントの整理

・ベテラン社員は、① 口調を気にすること ②新人社員へもっと目線を落として業務を教えること。
・新人社員は、① 態度を気にすること ② 分からなくてもどんなことでも良いので質問をすること。

②業務が分からないと言っているので、体系的な解決
※新人社員から質問するように言いましたが、きっとまだ怖がり質問しないと感じました。
そこで、体系化しました。

週に1回、決まった時間に1時間、何でも質問して聞いてよい時間を固定化して作る。

人間への理解

今回、コミュニケーションの不足から、
思い込み(責められている、怖い)と自分の態度が2人とも客観的に見えていなかった部分がありました。
この「他人は分かっていて、自分は分かっていない」ことを「ジョハリの窓」の「盲目の窓」と言います。

お互い話し合ったことで、自分の分かっていなかった態度を意識してわきまえる事ができました。

それから、人が仕事を辞めるのは「人間関係」が2位になります。
今回新人社員は、上司の強い口調で退職と思う程追い込まれていたのですね。

今回のポイントを整理します。

・内輪揉めの場合、一方の意見だけでなく必ず両方の意見を聞き、平等にみる。
・3人で話し合う場を設ける。
・当人が当人の言葉で話させる※言葉1つ違うと意味合いが変わり方向性が変わる。
・思いこみだった部分を払拭する。
・体系的な解決方法を提示する。

その話し合いの続き、

ベテラン社員
ベテラン社員

もう一度、頑張ってみるか?強い口調を直し、目線を落として説明するよ。やる気があるなら頑張ろう。

新人社員
新人社員

反抗的な態度ですみませんでした。もう1度頑張ってみます。

現在、2人とも頑張って業務についています。

いかがでしたでしょうか?
今回はこれで終わりにします。