新時代のリーダーの姿 これを覚えておかないと上手くいきません

部下が意欲的に動かない、隙あらばサボろうとする。
やる気のなさを指摘したが、反抗され、何も変わらない。
リーダーである自分だけが多業務をやっていて、虚しくなる。

あなたは、「リーダー」とはどんなイメージを持ってマネジメントをしていますか?
もし、「先頭に立って、全員を引っ張っていくんだ」という考えを持っていたら、
            それはズバリ古いリーダーです。

この記事を読むと、リーダーのイメージが変わります。
考えが変わると、行動が変わり、結果が変わります。
新時代のリーダーの考え方を持つと、部下への接し方が変わり、部下の意欲を的確に引き出せるようになります。

時代は変わっています。今までと同じマネジメント方法をしていても、うまくいきません。

本記事の内容

・時代は変わっています
・個人の考え方も変わっています
・時代に合わせたマネジメント方法をしましょう

時代は変わっています

わが国の政府の動き

社会環境・経済環境の変化を受けて、個人の働き方も大きく変わってきています。
政府は、人口減少社会・少子高齢化社会を迎える日本が引き続き経済を維持していくために、労働者個々の効率的で生産性の高い働き方が不可欠であると考えています。効率的で生産性高く働くためには、個人が適した能力を最大限発揮する必要性があります。

そのためには、個人が自己を理解・自己洞察を深める事が大事なのです。深めるためには、1人で考えるよりもキャリアの専門家と言語的コミュニケーションという対話を行うことが非常に大事となってきます。
政府は、いち早く時代の流れを感じており約20年前には「キャリコンサルタント5年間5万人養成計画」、2024年度末までに「キャリアコンサルタント10万人養成計画」を策定したのです。

アメリカ人の働き方

アメリカでフリーランスという働き方をしている人口の割合は35%です。働く人の1/3がフリーランスという働き方をしているのです。日本はいつもアメリカより10年遅れていると言われるので、後に日本も企業に属さない働き方の流れがやってくると言われています。トヨタ前社長豊田章男さんも「終身雇用を守っていくのは、難しい局面に入ってきた」と言っているように企業に属したら安泰という時代に影が出てきてます。

教育自体が変化しています

時代の変化とともに、「頭がいい」の定義も変わってきていることは、みなさんもお気づきでしょう。
30年前の社会では、「みんなができること」を「みんなよりも多く、速く、正確にできること」が求められ、それができる人が頭がいい人とされ、幸せな人生を歩んでいきました。
しかし、社会のしくみは大きく変わりました。この先、「みんなができること」はAI(人工知能)がどんな人間よりも多く、速く、正確に処理してくれるようになります。
ところが今後は、「まわりの人と同じ」であるだけでは、不十分です。
これからの時代に必要なのは、「自分ならではの強み」を発揮する力

「見守る」子育て 小川大介(教育専門家)

体育の授業では、心拍をメーターで測り自分のペースにあって、より長く走れるように持久走をします。体力測定では数値が良いことが評価されるのではなく、結果数値を見て自分の得意と不得意を確認するという流れになっています。

人を一律に並べ、出来る・出来ないの線引きをする時代は終わっているのです。

個人の考え方も変わっています

今は好みが多様化して、「他人と同じはカッコ悪い」という若い人が増えていて、メーカー各社ではいろいろな製品を作る必要が出てきています。

新卒への意識調査でも、下記のような「個」への関心の数値が出てきています。

「新入社員『働くことの意識』調査(2019年)」

Q1.会社を選ぶとき、あなたはどういう要因をもっとも重視しましたか
2019年最多回答:『自分の能力、個性が生かせるから(29.6%)』
1971年最多回答:『会社の将来性』
自らの技能や能力、あるいは職種への適正に関心がもたれる時代へと変化しています。

今やSNSの発達により、個人の意見や情報を全世界に発信することは容易にできます。
組織に所属しなくとも、収入を得られるようになりました。中学校を辞め、SNSの発信により社長になり、何億も稼いでいる若い人もたくさん出てきています。

時代に合わせたマネジメント方法をしましょう

私の体験談

私はリーダーが集まる本社で働いています。
リーダーの部下に対するスタンスと売上数値は関連していると思う事が多いです。
部下に対して、「自分が引っ張っていく」「何も文句は言わせない」「恐怖政治」をして抑えつけているリーダーは数値が悪いです。そして、いつも大変そうです。

ここまでの内容で、若い人は「自分の個性を生かしたい」と志して働いている人が、1/3の割合でいます。
その部下に対して、その部下特有の個性や強みを引き出さず、リーダーが今まで自分の経験上成功してきたやり方をもし押し付けてやらせているとしたら、そのやり方はもう古いです。

かつては、リーダーシップが強い人が引っ張っていくことが理想とされていたかもしれません。
今はリーダーに求められる資質は変わってきています。
それは、部下の「個や能力」を引きだすことが上手いリーダーが、組織を強くしていきます。

三原マジックの言葉

組織をまとめようと思うな。トラはトラのまま使え。ただ、ここに行くんだという目的地だけは明確に示せ。

名監督 三原脩

※野球界の名監督。通算3248試合を指揮した。

多くの組織運営の本に共通して書かれている事、それは「目標の設定」を明確にしてやり方は部下に任せる。という事です。この目標の設定は、必ず明確にする必要があります。グレーで曖昧な言い方では結果は出ないです。

「目標の明確化」+「やり方は任せる」です。

リーダーシップ ( 指導力 ) とは

そもそも、リーダーシップとは下記のように定義されています。

集団的機能の1つで、複数の個人を一定の目標達成に一致させて貢献させる作業をいいます。その機能には、

①状況判断の機能 ②集団の統一維持の機能 ③集団目標達成の機能

があるとされています。

複数の個人を一定の目標に達成させる方法は、自分が個人を一律に引っ張っていくことだけではありません。

部下を従わせるのではなく、「この人が言う事であれば頑張ろう」と相手から従ってしまうようなリーダーはチーム運営で強い力を発揮します。

部下の能力を引き出す「聴く力」・部下に良いやり方を考えされる「質問力」は新時代のリーダーに必須のスキルとなります。是非、「聴く力」「質問力」を身に付け、部下の能力を発掘して下さい。

それが、新時代のリーダーの姿です。

本日は、これでおしまいになります。お読みいただき、ありがとうございました。