好かれる上司になろう 信頼関係を加速させる「褒める技術」

部下が何を考えているか分からない
「上司の前だと建前で話しそうだし、
飲みに誘うとハラスメントに
なってしまいそうだし、淡々と仕事してるけど
やる気があるのか、ないのか分からないなぁ。
何か距離が近くなる方法があれば良いけど・・・」

部下というか、人って何を考えているか分からない生き物ですよね。

しかし、距離が近くなれば ( 信頼関係が構築できれば ) 、思っている事を言ってきてくれる確率が高まり、相手が本当に何を考えているか知れる機会が増えますよね。

この信頼関係は1日してならず。日々、コミュニケーションを重ねて出来上がります。その信頼関係構築を加速させるもの、それが「褒める」技術です。

単純に、「いいね!」「すごいね!」と言っても相手に響かないです。
実は、この「褒める」にも知識が必要で、1つの技術なのです。

今日は、信頼関係を加速させる「褒める技術」について、書いていきますね。

本記事の内容

・褒めることが部下にとって大事な理由

・褒める前に行うこと【自分と部下を切り分ける】
・褒める技 4つのステップ

褒めることが部下にとって大事な理由

人は誰でも「自己承認欲求」を持っています。
具体的には「他人から認められたい」「自分を価値ある存在として認めたい」と思うことです。これは、無意識に人間が持っている欲求本能です。

この「自己承認欲求」を満たしてあげれば、人はより「自己実現」の欲求を満たそうと能動的に行動します。

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人が行動的になれば、コニュニケーションも増えチームは活性化します。
人の行動量はコミュニケーションの量とも比例します。

反対に、部下を褒めなかったり、フィードバックがなかったり、何も接点を持たない場合
「自分は認められない」「必要ない人間」など劣等感や虚無感を覚え自己肯定感が下がります。
この自己肯定感が下がると、人はじっとして動かないことが増え行動量が落ちます。
行動量が落ちると、コミュニケーション量も減り、チームに活気がなくなります。

人が結果を出すときの、行動原理は下記です。

価値観→感情→行動→結果

この、感情に働きかけないと、行動はしなく、結果もでないのです。

この感情に働きかける技、それが「褒める技術」なのです。

褒める前に行うこと【自分と部下を切り分ける】

前項目で褒める必要性が分かったと思いますが、じゃあ次は「褒めよう」と思う前に
やって欲しいことがあります。

それは、自分自身を整えることです。
自分自身と部下をしっかり切り分け、純粋に部下の行動を褒めるようにして下さい。もし、自分を整えていない場合、部下の行動と自分を比較してしまったり、部下の行動に恐怖を覚えたり、癇に障ったりします。

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実際、私の上司はそうでした。
同じ業務内容なので、私の行動が癇に障り粗を探してきたり、文句をつけてきました。褒めたいのに、褒められない現象を近くで感じました。

そして、上司の口癖は「俺はダメだ」です。

必ず、自分と切り分けて純粋に部下の行動を見て下さい。

褒める技

褒めるには、むやみやたらに「すごいね」「いいね」と連発しても相手には響かなく、逆に「馬鹿にされているのでは」と感じられることもあります。せっかく褒める気になったのに、これでは逆効果ですよね。

褒める3つのステップ

① 個人個人をしっかり見るようにする ←これをやらないと褒められません
② 25%で褒める基準を設定する
③「行動」を褒める
④ 本人も気づかないところを褒める

① 個人個人をしっかり見るようにする ←これをやらないと褒められません

褒めるのは、「良いじゃん」「すごいね」を連発することではありません。
しっかり、個人個人を観察しないと褒める言葉も出てこないのです。
部下を見るのに、「行動」に注目するようにしてください。

どんな行動を日々しているのか?
「気配りしてくれたね」「先回りしてやってくれたね」「気づいて表にしてくれたね」

結果だけをみて褒めると、人は結果を出さなければと焦ってしまい行動が鈍る人もいます。

行動は結果よりも分かり辛いですが、その行動を上司が見て褒めてくれれば
この人は自分ちゃんと見てくれていると思い、上司への安心感が増します。

② 25%で褒める基準を設定する

褒める基準ですが、低く設定することをオススメします。

高い基準で設定すると、褒める数が少なくなってしまいます。

例えば、
・「会議の進行が上手くいったね」というのは、どちらかというと結果によりがちです。
・「会議の周知の仕方を工夫しているね」「会議の回し方が上手だったね」と基準を落とせば褒めるポイントも増えます。

③「行動」を褒める

褒める際には、「行動」を褒めるようにすると、相手も「認められている」と自己肯定感があがります。
行動を褒めるのは個人個人を見てないと出来ないことなので、しっかり見てもらえていると部下が思えますよね。

※注意したいのは、「外見」「人格」を褒める時です。

「外見」への褒めは、人によってはセクハラと勘違いされてしまいます。
「人格」への褒めは、人により感じ方が違うので怒らせてしまう事もあります。

この上記2つは、相手にもよりますが、相当な信頼関係がないと成り立たないと思った方が念のため良いです。
信頼関係は一度崩れると回復に相当時間がかかります。

④ 本人も気づかないところを褒める

「25%の基準で褒める+行動を褒める」この2つのポイントをセットにすると、本人も気づかないところを褒めることができる確率が高まります。

25%の基準は、本人が無意識に行っていることが多いです。
それを人に認めてもらえて、褒めてもらえてら嬉しいですよね。

褒めるのには、日々人を見るポイントで訓練が必要です。
意識しないと出来ないですし、褒めポイントがあったとしても見落としてしまいます。

日頃、意識して部下を見ることが大切です。

まとめ

褒めるには、「まず自分自身を整える」+「褒める技」を使うです。

褒めると、相手が調子に乗るや、上に立つものとして軽く見られてしまうと言ってくる人がいます。

しかし、この調子に乗るや軽く見られるは、そもそも信頼関係が不安定な証拠です。

また、もし軽く見てくるや調子に乗るという行為は、この褒めからつながっているものではなく
部下自身に何か問題があり、部下の課題ですよね

これは、また別のお話になってくるかと思います。
本当にマネジメントは、部下そのものの人生も見ているようで大変な業務です。

それを、日々行っているリーダーの方々、心からお疲れ様です。

褒めるのは、知識を持って臨めば明日からでも出来る技術です。
是非、実施してチームの雰囲気が変わると良いですね。